【共同声明】大阪弁護士会による仲岡しゅん弁護士に対する懲戒処分に抗議します

2026年4月28日、大阪弁護士会は所属する仲岡しゅん弁護士に対して「戒告」の懲戒処分を言い渡しました。TransgenderJapan及びTRANS VOICE IN JAPANはトランスジェンダーのみならずマイノリティ当事者がその属性を理由とする差別に対抗する手段を奪い去り、ヘイトクライムを勢いづかせうるこの度の懲戒処分に強く抗議します。

 審査を担当した大阪弁護士会懲戒委員会第一部会(以下、第一部会)は、仲岡弁護士SNS上のミラーリング投稿を「弁護士としての品位を失うべき非行」と評価しています。その上で、仲岡氏あるいはトランスジェンダー全体に向けられた差別投稿と仲岡氏によるミラーリング投稿を語彙や脈絡、表現内容の直接性、強度を基準に比較し、後者の悪質性が前者を上回ると結論づけます。すなわち、差別投稿とそれへの対抗原論の「お行儀」が比較されたのです。さらに、仲岡氏が「一定の影響力がある」弁護士であることも判断材料にしています。

 懲戒書ではトランスジェンダーに対する差別投稿が人権侵害である旨も記されています。それでもなお戒告が適当であると判断したのですから、大阪弁護士会がマイノリティに対するヘイトクライムを軽視していると言わざるを得ません。特に、弁護士など社会的影響力を有する者によるマイノリティの権利擁護のための対抗原論が萎縮させられることに強く危機感を覚えています。

 私たちは、本件懲戒処分がマイノリティの権利保障に与える負の影響に鑑み、大阪弁護士会に以下3点の要求をいたします。

  1. 本懲戒に大阪弁護士会による本件懲戒処分の撤回
  2. 至る第一部会における議論の全面的な公開
  3. 大阪弁護士会人権擁護委員会などによる本件懲戒処分の妥当性の検証

検証の視座

  1. 本件審査における意見聴取および事実認定の適切性
  2. 同種・類似事案と比較した本件処分の相当性および均衡(比例原則)
  3. 公共空間における言論活動への萎縮効果への配慮

私たちは、引き続き仲岡弁護士による本件懲戒処分への抵抗に連帯し、名誉回復を支援します。合わせて、差別に抵抗する権利が保障される社会の実現に向けて、引き続き行動します。

2026年4月29日
一般社団法人TransgenderJapan
TRANS VOICE IN JAPAN

トランスジェンダー「治療止まった」 感染時の性別発表に不安の声 新型コロナ

「TRanS」代表の浅沼智也さん=岡山県総社市で2018年8月20日午後1時40分、益川量平撮影
「TRanS」代表の浅沼智也さん=岡山県総社市で2018年8月20日午後1時40分、益川量平撮影

新型コロナウイルスの感染拡大で、出生時の戸籍の性別とは異なる性別を自認するトランスジェンダーの人たちが、必要な診療を受けられないなど深刻な影響を受けていることが支援団体のアンケートで判明した。当事者たちから寄せられた切実な訴えとは。【藤沢美由紀/統合デジタル取材センター】

 アンケートは、トランスジェンダーの支援に取り組む市民団体「Team Respect and Solidarity」(略称・TRanS)が実施した。5月1~20日、トランスジェンダーの人たちを対象に医療へのアクセスについて尋ね、18~67歳の496人から回答を得た。そのうち新型コロナウイルスの影響について119人が自由記述で回答した分を、24日に公表した。

 「受診・治療がストップした」を挙げた人が21人で最多だった。具体的には「外出自粛で職場付近のクリニックに通えなくなり、ここ数カ月ホルモン注射を打てていない」「注射のため通っていたクリニックが一時閉鎖になった」などの声が寄せられた。「休業中で生活費を得ることが難しく、ホルモン療法を中止せざるを得なくなった」と経済的な影響を訴える声もあった。

 トランスジェンダーのうち性同一性障害と診断を受けた人の多くが、男性ホルモン製剤や女性ホルモン製剤の注射、経口薬などのホルモン療法を受けている。頻度は人によって異なるが、注射は約1~3週間に1回、経口薬は毎日服用する必要があるという。急な中断は、体調不良やホルモンバランスの変化による…

元記事は下記

2020/05/24 毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20200524/k00/00m/040/101000c