トランスジェンダー「治療止まった」 感染時の性別発表に不安の声 新型コロナ

「TRanS」代表の浅沼智也さん=岡山県総社市で2018年8月20日午後1時40分、益川量平撮影
「TRanS」代表の浅沼智也さん=岡山県総社市で2018年8月20日午後1時40分、益川量平撮影

新型コロナウイルスの感染拡大で、出生時の戸籍の性別とは異なる性別を自認するトランスジェンダーの人たちが、必要な診療を受けられないなど深刻な影響を受けていることが支援団体のアンケートで判明した。当事者たちから寄せられた切実な訴えとは。【藤沢美由紀/統合デジタル取材センター】

 アンケートは、トランスジェンダーの支援に取り組む市民団体「Team Respect and Solidarity」(略称・TRanS)が実施した。5月1~20日、トランスジェンダーの人たちを対象に医療へのアクセスについて尋ね、18~67歳の496人から回答を得た。そのうち新型コロナウイルスの影響について119人が自由記述で回答した分を、24日に公表した。

 「受診・治療がストップした」を挙げた人が21人で最多だった。具体的には「外出自粛で職場付近のクリニックに通えなくなり、ここ数カ月ホルモン注射を打てていない」「注射のため通っていたクリニックが一時閉鎖になった」などの声が寄せられた。「休業中で生活費を得ることが難しく、ホルモン療法を中止せざるを得なくなった」と経済的な影響を訴える声もあった。

 トランスジェンダーのうち性同一性障害と診断を受けた人の多くが、男性ホルモン製剤や女性ホルモン製剤の注射、経口薬などのホルモン療法を受けている。頻度は人によって異なるが、注射は約1~3週間に1回、経口薬は毎日服用する必要があるという。急な中断は、体調不良やホルモンバランスの変化による…

元記事は下記

2020/05/24 毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20200524/k00/00m/040/101000c

病院や医療従事者によって違う「家族」の定義。新型コロナで広がるLGBT当事者の不安

緊急時に医療機関で同性パートナーを「家族」と扱ってもらえるか。医療機関の現状と当事者ができることについて考えるイベントが開催された。

新型コロナウイルスの影響が続くなか、LGBTと呼ばれる性的マイノリティの人が抱えている不安や医療現場の現状について考えるイベントが5月17日、オンラインで開催された。

病院の看護部長を対象にしたアンケートでは、患者本人の意識がないときに治療方針の決定に関われる「家族」の範囲が、医療機関や対応する職員によって違い、多くの場合「同性パートナー」が含まれていないことがわかった。

イベントを主催したのは、同性婚の実現に向けて活動している一般社団法人「Marriage For All Japan」。

同団体では4月6~30日にかけて、新型コロナウイルスの影響で性的マイノリティの人が直面している不安や困難についてアンケート調査し、国に対応を求める要請書を提出した。

イベントでは、同団体のアンケートでも多かった「入院や緊急の治療が必要な時に、医療機関で同性パートナーを家族扱いしてもらえるか不安」という問題を中心に、医療機関の現状やそれぞれができることについて話し合われた。

元記事は下記

2020/05/18  BuzzFeed News Reporter, Japan
https://www.buzzfeed.com/jp/saoriibuki/marriage-for-all-corona-2